HOME > 神葬祭・祖霊祭
神葬祭は、神職を通じて産土さまに亡くなったことを奉告することから始まります。
一般的に通夜と言われるものが神葬祭の遷霊祭にあたります。遷霊祭では、亡くなられた方の御霊を霊璽(仏式の位牌にあたり)といわれる白木の「みしるし」に遷します。
霊璽には、霊号(仏式では戒名)が記され(生前の名前の下に「命」、男は「大人」「彦」女は「刀自」「姫」等が付けられる)、しばらくの間は仮御霊舎に安置されます。
翌日、告別式に当たる葬場祭が行われ、次の日には翌日祭が、以後十日ごとに十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭、百日祭が行われます。百日祭までを霊祭といい、一般的には五十日祭をもって忌明け(喪に服する期間を終えること)とされます。
神職さんに清祓いをしてもらい、それまで遠慮してきた神棚のお祭りもこの時から始めます。
五十日祭が終わると霊璽を御霊舎におまつりします。霊祭のあとは年祭を行います。亡くなられてから満一年目に一年祭を、以後二年祭、三年祭、五年祭、十年祭と行い、その後は十年ごとに行います。 命日には、個人の好物をお供えして、神職の祝詞を奏上してもらいます。遺族や親類縁者が、互いに睦まじく元気で努めている姿を奉告するとともに、いつも守っていただいていることに感謝します。 こうして、子孫の手厚いおまつりが続けられ、五十年がたつと「祭り上げ」といって、亡くなられた方の霊は清められて、神と祖先のもとに帰ると言われています。
包みについて
白黒の水引を選び、表書きは「玉串料」あるいは「御霊前」と書きます。市販のものには蓮の絵がついた仏式用が多いようですが、それがないものを選びましょう。 包みの裏の上下のたたみ方は、弔事では上の折り返しを上にして、目を伏せた悲しみの状態を表します。(慶事の場合は逆に、ますます運が上がりますようにと、下側の折り返しを上にします。) 年祭に参列する場合の包みも「玉串料」と書きます。
神葬祭に参列した場合のお参りは忍手で
二拝二拍手一拝でお参りすることに変わりありませんが、亡くなられた方を忍び慎む心を表すという意味から、二拍手のときは、できるだけ音をたてないようにします。これを忍手を言います。 また、いつまでも服を着て忍手でお参りするかは、地方によって多少違いがあるようです。一般的には、一年祭が終わるまでは忍手でお参りするのがよいでしょう。
家代々のご祖先のおまつりは、御霊舎で行います。祖先まつりを行うのは、日本では古くから、祖先の霊はこの世にとどまって子孫を守ってくれると信じられているからです。
祖先まつりは仏式が本来と考えている方が多いようですが、仏教はもともと神や霊の存在を認めるものではありませんから、仏壇による祖先まつりも、こうした日本の伝統的なご祖先を敬う心を土台としているのです。
祖先まつりは、神棚まつりと同様に、毎日欠かさず行います。大切なことは、神さまとともに私たちをいつも見守ってくださっているご祖先を、親しみを込めてお祀りすることです。
死亡後十日目に初めて御霊祭を行なうので十日祭といいます。
肉親、近親、知己に死者のあった場合喪に服する(謹慎)習しとなっており、この喪から解除されるために行うのがこの儀式であり、自己の浄化、吉化に努め、御霊をおなぐさめします。
昔から一年祭前に墓標を徹し石碑に改める習しとなっており、石碑を祓い清め、その由を御霊に報告し、御霊の安鎮を祈ります。
(三年、五年、十年、二十年、三十年、四十年、五十年)
人は死亡すると御霊は祖先の御霊神と共に霊界に留まり累代の祖霊舎に鎮祭されて日夜子孫の繁栄と幸福とを守護します。私共子孫の今日あるは祖先の神恩、感謝の徳行の賜物であり、この祭りは、、その高恩に感謝し一家の安泰と隆昌とをお祈りする祭りであります。